Breguet rubinstein
1903

アーサー・ルビンシュタインの時計のメンテナンス

有名なピアニストが所有していたこの時計は1822年に制作され、のちにシェルバトフ大公の手に渡ります。

Breguet Arthur Rubinstein

アーサー・ルビンシュタインは、おそらく今世紀で最も傑出したピアニストでしょう。彼はパリを訪問する機会があると、頻繁にブレゲのブティックを訪問しました。彼はブレゲの時計をいくつか所有していました。彼が身に付けていた、日付表示と温度計が付いた時計No.1682は、非常に珍しい楕円形のシェイプが際立った魅力を放っています。この時計にはおもしろい歴史があります。実は、このケースはブレゲが1822年にロシア貴族のパニン伯爵のために製造したものでした。当時、この種の時計は「イミテーションウォッチ」と呼ばれ、単に中に肖像画を入れるだけの道具でした。しかし、それからかなりの年月を経た1884年、このケースはブレゲの元に戻り、ムーブメントを組み込むようにとの注文を受けたのです。こうして、この時計は現在ある姿となったわけです。